国分寺
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高知県:NO29
(二十九番札所)摩尼山国分寺 真言宗智山派 本尊:千手千眼観自在菩薩
高知県南国市國分546 駐車場25台(大型駐車場有り)
大日寺からは八km、途中の土佐山田町や南国市内を抜けて、田園地帯に出た所で、国分寺川を渡ると遠くに国分寺が見えてくる。戦前はこの川ですら渡し舟であったというから、かなり大きな川であったのであろう。山門を入ると、正面に本堂の茅葺き重文指定の「観音堂」が目に入る。本尊が観世音菩薩であるために一般に「観音堂」と呼ばれている。現在の建物は永禄元年(1558)に長曽我部国親と元親の父子が再建したものである。後に山内忠義が屋根のふきかえを行い向拝をつけた。山内家の家紋入りの蟇股があるのはそのためである。金光明四天王護国之寺として創建されたころの面影はないが、東大寺様式と呼ばれた廻廊をもつ伽藍配置であったという。本堂内には重文の薬師如来立像も二体あり、藤原期のものは桧一本造り、鎌倉期のものは寄木造りの高知県内での傑作とされる。近くには紀貫之が土佐の国守として延長八年(930)から五年間すごした国府跡があり、古い歴史とともに、国分寺は木立の中にうずもれるように建っているのである。高知県の札所の中で、この国分寺ほど閑静な寺はなく、庭園の緑も車の騒音一つない静けさの中で、一段とはえて見える美しい寺である。