佐渡の文殊様

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梼原町佐渡

昔、旅の遍路が津野山郷西津野薮が峠の文殊堂で一夜を宿した。翌朝、そこに祀ってあった文殊菩薩像を盗み、自分の荷物と一緒に背負って佐渡までやってきて、「おおのまえ」(現在の那須栄さん宅)で休憩をとった。しばらく休んだのち荷物を背負い出発しようとしたが、どうしたことか今まで背負って来た文殊様が石のように重くなり、立ち上がることが出来なくなり、仕方なく遍路は其処においたまま何処かに行ってしまった。困り果てた家の者が村の衆に相談した結果、この文殊様は佐渡におりたいにちがいないということとなり、きれいな清水が湧き出ている場所を選び小さな祠を作って祀りはじめた。その後、お堂を新しく建て文殊菩薩像も色を塗り替えることとなり、伊予松山の仏師に頼み古い塗装を剥がそうと御神体に刃物を当てた瞬間、文殊様の体から生血が流れ出した。びっくりした仏師は文殊様の祟りがあっては大変と塗り替えるのはやめて、新しい菩薩像を一体造りそれを添えて持ってきて、どうか祟りがありませんように・・・と新像を文殊堂に納め、その代金は取らないで帰っていった。村の衆は新しいきれいな文殊様が出来て大喜び、今までの古い像は奥に置いて新しい方を前に出して祀っていた。ある時ふと気が付くと奥に置いていたはずの古い像が前に置き換えられている。誰かの仕業だろうと新しい像を前に出して置いた。しかし何回置き換えても古い像が前に入れ替わっている。村の衆の中には誰も像を置き換えている者はいないという。これはどうも古い文殊様が偉いに違いないということになり、それからはこの文殊様を前にして祀ることにしたそうな。

佐渡の文殊様

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