新大鳥居

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島根県簸川郡大社町

旧官幣大社

これより大神は、草叢を苅払ひて土地を拓き、雑木を伐倒して畑となして、耕作の道を教え、医薬、禁厭の法を授けて病を治し、炎を払ふの道を示し、また各地に温泉を開きて、人々の病苦を救ひて天寿を全ふせしめ、また諸国を巡業して、千早振る荒ぶる神共を征伏し、また慈愛の深き御心は禽獣にも及びたり。かくて大神が国土経営の大業漸く成りたるとき、天照大御神の勅命によりて、この国土を挙げて、悉く之を天孫に奉献せり。時に高皇産霊神より神勅あり、皇孫尊は顕世の事を治らし給ふにより、汝は幽冥の事を司れと仰せられき。幽冥とは現世に対していふ語なり。これより大神は、八百万神を帥ゐて皇位国家を守護し奉るにより、俗間にて、毎年十月を神無月といひ、諸国の神々悉く出雲大社に集ひて、神議りますといひ伝へられ、しかして、出雲国のみは、この月を却て神在月といふなりとぞ。

大鳥居

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