禅師峰寺

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高知県:NO32

(三十二番札所)八葉山禅師峰寺 真言宗豊山派 本尊:十一面観世音菩薩
高知県南国市十市3084 駐車場30台

通称「峰寺」と呼ばれている。バス停も「峰寺」としか書かれていない。この寺は、その昔は灯台をかねていたのであろう。西の足摺岬も東の室戸岬もぐるりと太平洋を見渡せる。本尊十一面観世音菩薩は「船魂観音」とも呼ばれ、参勤交代の船旅の安全を祈願するための寺として、代々船主たちの信仰をあつめている。室戸の東寺が「明星院」といわれるのに対して、この寺は「求聞持院」という院号をもち、暁方の明星や、宵の明星を見る高台としては、絶好の場所である。寺伝には大師が弘仁六年(815)にこの寺に来て虚空蔵求聞持法を修されたといわれているが、まさしくこの寺は、室戸岬に次ぐ修行の霊地としての条件を満たしている。小高い山の頂は奇岩だらけで、山門から本堂へ至る道すじは、荒い自然岩がゴツゴツとならべられて列をなしている。本堂右手には苔むしたお地蔵さんがビロウの木影に並んでいて、寺へ足をふみ入れたお遍路さんたちを異様な空気へとさそい込む。足もとはすぐ海へつながっていて、ひさしぶりにかぐわしい潮の香りが胸の奥までしみこんでくる。海岸一帯には、メロンその他をつくる温室小屋が軒をつらねて、見わたすかぎり白く光るガラスの屋根がつづいている。谷に落ち込んでゆくように再び山門へと下る。この山門には重文の仁王像が二体立っていたが、今は収蔵庫へ移されて見ることができない。鎌倉時代の定明が作ったこの金剛力士像は、ご住職にたのめば、いつでも拝ませてもらうことができる。寺名は行基菩薩の開いた山であることからきているという。

禅師峰寺

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